Vmax関連の出金が止まらない

Unleash the Power 購入編


今年は、冬から夏の変わり目に殆どコットンジャケットを使う隙が無かった。メッシュジャケットが要る、と思った時には主だったショップでは殆ど売り切れである。これは低価格販売をする通販サイトには数を制限して納めているからではないかと疑いたくなる。ま、メッシュジャケットの話はまた今度。今回はECUの話である。

VmaxのECUを購入した。今の私にはかなり痛い出費だが、これを買わないと逆輸入車を購入した意味が半減する。

ついでにK&Nハイフローエアフィルターなるものを同じ店から購入した。この二つは、私にとって、ある意味最初で最後の実効性のあるパワーチューンになるだろう。
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二重のプチプチに静電袋、梱包は確かでした。フィルターの箱はぺっちゃんこだったけど

WEBで検索してヒットするバイクのチューン屋は限られている。私が買った店は、そこでダイナモを導入し、そのショップでROMを変更している。自分で「ベストセラー」って言ってるから、おそらく有名なお店なんだろう。Gurued Gear, LLCである。
実はこのお店にはVmaxを買う前からコンタクトしていた。Vmaxには既に幾つかのチューンドパイプ(フルエクゾースドマフラーって言うんだっけ)があり、このお店は四、五種のパイプ用にチューンしたROMを用意している。今時Vmaxの客も稀なのか、結構対応良く、問い合わせた疑問点が解消するよう、即座にWEBサイトもアップデートされた。なかなか好印象である。

私が購入したのは(無論)純正マフラー用であるが、他のマフラー用でも値段は変わらない。一つだけ、燃調を全く施さない、即ちサブコンによりユーザが自ら燃調を弄るROMだけ200ドルほど安い。サブコンも比較的入手しやすいアイテムであるが、「ポン付けお手軽」道に反する(笑)。普通この手の商品はショップまで行って実車でチェックするものだが、ポン付けでもそこそこ効果があるのは車で体験済みである。性能もそこそこだが。

支払った額は次の通り。
ROM書き換え費用                   $550.00
YAMAHA Vmax R-ECU            $775.00
K&N ハイフローエアフィルター    $68.97
送料                                     $61.35 (USPS priority)…多分消費税込み
関税+消費税+通関手数料       \2500…自動車用機器の関税は無税のはず。通関手数料\200とすれば課された消費税は約\46000相当である。これが評価額なのだろうか。こんなこと書いていると、わざわざ追徴課税されるべき、と告白してるようなものか。

5/2にissueされ、5/14に受け取った。福岡通関なのだが到着は成田で、転送されてこの期間になった。中国からの発送品同様、外袋はぐしゃぐしゃで、通関のために開封し、郵便局が再封した旨のシールが貼ってあった。

ヤマハのR-ECUは既に販売は停止、このお店にもポツポツとしか入らない。この店のレギュラーメニューはECUセンドバックの書換えであり、私がR-ECUを買えたのはタイミング的にラッキーだった(今見たらまだあった)。中古品の可能性も高いが、まあ、メインはソフトウェア。動けばよい。ROM変更も立派な改造であるため、排気ガスや騒音規制に引っかかる可能性がある。全ては自己責任である。チキンな私はオリジナルに戻せるよう、ECU本体も購入した。車検が無い国で販売されているコンペティションECUの、しかもサードパーティ製ROMなのだから、最悪保安装置の動作が全てキャンセルされていても、いや、それがただの箱だったとしても文句は言えない。この世界、消費者の強みはどこにもない。

更に米国製のROMの場合、気候的な問題もある。非常に乾燥した西海岸あたりが産地だと、日本の気候…特に湿度に合わない。ここまで細かさを問うことを笑う人もいるが、日本人なら当然である。例えば、かの国に輸出されるテレビは地磁気補正を受けて製造していたのである。今回のお店はフロリダなので海が近く、少しは湿気がある方かと。

元々R-ECUは国内の某ショップに常時在庫状態である、と宣伝していたので「ゆっくりお金をためて買おう」と思っていたのだが、最近になって突然R-ECUは当店でチューンしたROMで発売します、と言い出してかなり高額なお値段(上記より高い)に吊り上がった。おまけにノーマルECUはメニューからなくなってるし。

ノーマルのR-ECUにするか迷ったが、結局Gurued Gear製のROMにした。米国仕様のROMは240km/hまでは出力特性があまり変わらないという話も聞いているので、純正のままではこれまでと変わらないなぁと思ったからである。購入したROMはWEBサイトにStock Performance Ver.2と表記されている。ver.1は知らないが、低回転域の扱いやすさを増したらしい。(つまり低域はデチューン?)YCC-TやYPVSも一応生きている。EXTREMEな方ならそれらのデバイスは不要、と仰るが、付いている物は活用しなければただの重り、もったいないと思うのはアマチュアの貧乏根性である。隼のように複数のマップを切り替えながら、ってのがスマートなんだけどそこまでの改造を一ショップのチューナーに要求するのも酷だろうし、隼のレーシングモードもフルパワーである保証は無い。
ただ、このお店、上記の$550を払って購入すると、他のROMに書き直すのに$45しか取らない、ってところが良心的。無論送料と関税その他は二倍(行きと帰り)取られるが。因みに、YAMAHA R-ECUオリジナルへの書き戻しはやってない。問い合わせてもしかしたらやってくれるかも知れないが、基本できない、って書いてある。

あ、えーっとこんなグダグダを読んで「俺も」と思い立つ人も今時稀だろうけど記しておく。日本国内向け車体のROMはこのショップは扱っていない。まあ、実際のピン配置を見たわけじゃないし尤度的には互換性はあるかも知れないけど、国内版は配線が違うので焼いた瞬間逝ってしまう可能性もある。仕向地がヨーロッパか米国かしか区別が無く、その差はイモビライザーの有無だけだそうな。イモビ付はROM内のコードをマスクして焼かねばならない。つまり、たとえ米国・欧州仕様でもイモビライザーの車体を持つ人はセンドバックするしか無い。(自分ちの軽自動車もそうした。)あ、もしかしたらイモビがキャンセルされるだけかも知れないけど、そこまで知らない。
それから購入する際に、サインをした誓約書を送らねばならない。内容は、いかなる事故・損失が起ころうとも店は関係ない、ってのと法令遵守のようなものである。すぐ訴訟沙汰になる米国ならではかも知れないけど、当然の責任である。用紙はPDFがサイトにあるので、印刷・サインし、スキャナーで取り込んでPDFにして送ったら受け付けてくれた。

車体の方が国内産だとYPVSや排気管の口径が合わなくて、結局逆輸入車のそれに換装することになる(パイプだけ大口径に溶接し直すサービスもあるが)。いっつも話題になるが、逆輸入車と国産車のいずれを買った方が得か。物の値段だけなら逆輸入車の方が得であるが、YAMAHAの付帯サービスは受けられないし、また輸入業者(私の場合はかのR.B.)がほぼ勝手に付帯する割高の保険類を含むとコンパラではないかと思う。ま、改造したことを知られたらYAMAHAのサービスも受けられなくなるらしいけど、そこはお店の方とどこまで仲良くなるかにかかっている。私の場合「だってヤマハのVmax取扱い店が無かったんだもん」。こうなりゃ「安さ」を取るしかないよね。

Vmaxでどうして更なるパワーを求めるのか、と言う問いはナンセンスである。それは原付なのに燃費を語るのと同じ理屈である。そしてECU交換するような奴がそこを言うか、との批判もあるが、Vmaxの場合、燃費の悪化はかなり深刻である。例えば1000rpmでアイドリングしていても、400ccのバイクだと4000回転以上で回っていることになる。一般道なんてガスを捨てるようなものである。ノーマルでさえ9km/Lの燃費。これがスーパーカー(って何?)並になると、やはり通常はノーマルで行きます。(ヘタレ)


K&Nエアフィルターについてはこの時点であまり語る知識が無い。ただ、ベンチテストではこのエアフィルターが装着されたようである。エアフィルターを使っても使って無くても商品検索画面では同じROMが出てくる。
かなりお高いが、水洗いすれば普通のフィルターより長く使えると言うので買ってみた。装着はしばらく経ってから、となるだろう。わざわざ個人輸入しなくても、国内で似たような価格で購入できる。

過去の経験からすれば、吸気系の負荷低減はコストパフォーマンスが最も高いお手軽チューンである。軽自動車の経験では、キノコ型のフィルターに換装し、効果はわずかながら体感できた。インテークがアルミキャストだったから2万円ちょっとしたが、今回はフィルターだけなのでお安い。いや、Vmaxのインテークは最初からアルミキャストだし。その吸入部のメッシュカバー(?)がかなり「あまり役に立ってない」感が強い。メッシュを取り除く方が良かったりして。


さてはて、ホントに動くのかな。動けば、このECUで私のVmaxは完成だ。