ラズパイ互換機Orange Pi Zero Plus 2 H5(そして廃人へ)

Orange Pi Zero Plus 2 H5

 AllwinnerがH2, H3, H5と同じピンだから、と言うことで、特にH3版を購入した人にローカルな顰蹙を買っているH5版です。名前が長くて面倒なので以下、おらんげぴH5と記します。
 メーカーサイトから落とせるDebianにこつこつとリソースを追加し、やっとこさ、日本語の入力ができるようになりました。

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単体なら$19.90、でも$1.99の拡張ドータを購入した方が良いです(送料別)

 まず、このOrangePiシリーズは基本的にお勧めできません。Raspberry Piの二匹目のドジョウを狙うくだものパイシリーズは幾つかありますが、個人的にはバナナかオレンジが大手のように思えます。しかし、大手であるということは、たくさん品種を連発しないとやっていけないわけで、その結果ソフトウェアが追いつかない。軽いソフトウェアクライシスの波が立っています。で、このおらんげぴシリーズはリソースの配布に、あのスパイウェア配布で悪名高いバイドゥ(百度、ね)を主としている点で決定的に劣っています。無論他のサイト(Google DriveとMega Cloud)も使用していますが、次々に落とせなくなっています。また、配布ファイル名と実際に落とせるファイル名が異なり、実際には古い版しか入手できません。
 前回無印Zeroを購入したとき学習しまして、取り敢えず落とせるリソースを落としてから注文しました。

 提供されているOSはAndroid, Ubuntu Xenial, Arch Linux, Debian Jessieですが、どれもファイル名に付与されているバージョン番号が同じだったりしてわけわかめ。Androidだけは力を入れているようですが、ver4.4です。(でもフルのソースは得られる。)
 ただ、これはすべての個体がそうなのかは不明ですが、出荷時に内蔵eMMCが数個のパーティションに区切られており、もしかしたら、と思ってマイクロSDを抜いて通電したところ、アンドロイドの中華版出来そこないがインストールされていました。バージョンは5.1のようですが、もはや原型を留めないようにカスタマイズされています。お仕着せのランチャーがビデオ中心のコンテンツをメニューに並べていました。他にはゲームとか子供向けの学習ソフトとか。言語の変更とかGoogle Playとかわからなかったので即刻削除。キモい。

 最初にUbuntuを試しましたが、一応起動するものの、最新版へのapt dist-upgradeは失敗します。見ると/lib下が様々なシンボリックリンクでつぎはぎだらけ。丸投げされたソフトウェア担当者のなげきが伺えます。
 まあ、ここでArm LINUXの救済者、Armbianサイトにすがったのですが、やはりARM 64bitは鋭意開発中とのことで、まだリリースは無し。マイナーで熱問題とメモリ不足を抱えるおらんげぴH5の優先度ははるか下でしょう。
 で、Debianを試したところ、これが案外まともだった。異常なシンボリックもなく、何とかなりそう、と人様のコンパイルだけを頼りに作業開始。

 ステップバイステップのガイドは翌日には陳腐化しますので私の好みではありません。(覚えていないだけ)
・デフォルトがrootなので、adduserでpiを追加。/etc/sudoersにも追加。
dpkg-reconfigureで
・タイムゾーンの設定
・ロケールの設定
をやりますが、ロケールそのもののリソースが無いのでそれを作る(locale-genだったっけ?)ところから必要です。
 それだけやればapt-get installできるものを探すだけ。
 まあ、リソースの場所を追加していけば充実するのでしょうが、とりあえず安全そうなデフォルトの場所から得られるものを使います。
・ntp
・vnc4server, tightvncserver, xrdp リモートデスクトップが好きなので。
・FireFox-ESR 起動するけどまだ不安定で、よく落ちます。ntpを入れる前は、どこにもつながらなかった。
・GUIのエディタが無いのでVS Codeを、とマイクロソフトのサイトに行くとやっぱりFireFox-ESRが落ちるので、しょうがなくgeditを。(まあvi使いなのでGUIエディタは無くても何とかなるんですが、日本語は面倒だから。)
・日本語IMEはibus-anthyしかない。
・フォントはtakaoさんを。
・とりあえずビール、のgparted

 でまあ、今に至るんですが、まだ起動時にWifi設定してないから、一度ローカルログインしないとリモートデスクトップがつながらないんです。無印Pi Zeroと違い、有線LANが無いのもサーバ向けじゃ無いかも。それにAllWinner H5, 速いです。デスクトップとしてちゃんと使用できるレスポンス。SDカードの遅さはどうにもなりませんが、内蔵eMMCに移せば結構物になるんじゃないかな。ただ、今のところeMMCからのブートができない。64bitはリファレンスも少なく苦戦中。容量が足りなくなることを予想してtmpとswapだけを移すってのもあるのかないのか。インテルのRSTみたいに、内蔵eMMCをキャッシュ化できないかな。