Raspberry Pi (4機目)

 先日Raspberry Piの三代目(pi3と略、一代目、二代目もそれぞれrp1, rp2と略)が発売されて、自身四台目となるものを購入した。

 私が買っているのはいずれもmodel B+もしくはmodel Bと言う4つのUSBジャックを備えたものだ。初代は二台購入して一台はcodecにお金を出してOSMC、つまりメディアプレイヤー専用機として使用している。家のテレビが東芝で、リモコンがそのまま使えるのがその前に使っていたプリンストンのPAV-MP1(「デジ像」だっけ?)より使いやすい。

 前回、つまりpi2の時はRSオンラインから直接購入したが、あまりの個人購入の多さに辟易したのか、今回から150台1ロットで買えと言う殿様商売になり、KYSとか小売店を紹介されたが、何故か私のメアドに送れないとかでキャンセル、結局以前少し電子部品を買ったマルツオンラインからの購入となった。標準価格$35.00だが、購入価格\5741である。物自体はRSから入っているもので、英国製。アマゾンなどでは今\6000を超える値段もついているが、マルツも決して安い方では無いので、この価格より高ければほぼぼったくりと言って良いだろう。

 なぜ変わり映えのしないものを購入し続けるかと問われると、私にとってそれはより速いMathematicaへのアップグレード価格だと割り切っているからである。新規購入のメリットは無論それだけではないが、私にとってはMathematicaこそが他のプラットフォームに対する差別化アプリなのだ。RaspberryPiのエミュレータもあるが、Windowsで動かしても決して早くないし、あるバージョン(ここで公開するつもりはない)からMathmaticaは動かなくなっている。つか、普通のアップデートもうまくいかないようになったようだ。他にもキラーと思っているアプリはある。MATLAB+SimLinkである。残念ながらこいつらは無料ではないが、rp2の時にLearn to Program Packなる100ポンド強(\16000くらい)のものを買えば付いてきてた。これって、個人向けの何とかと言ったライセンスパックより安いよね。このパックが本体と同じ時期に発売になれば買うのだけど。
 それにしてもラズパイは良い。はっきり言って、このプラットフォームを持たない日本の将来が懸念される。英国から日本が国家の教材としてがっさり買ったらかなり感謝されると思うんだけど。供給は無理かな。


 さて、スペックの違いは私などがちまちま書くより既にある発表とかどこかの雑誌の記事を見れば良いので、ここではちょっとだけ重箱の隅を突いてみよう。

 まずチップレイアウトだが、ヒートシンクを(付けたいなら)つけるべきLANチップとCPUの位置はpi2とは変わっていないようだが写真の右のチップが右側寄りになっている。純正ケースだと関係ない。側面に出ているジャック類の位置も同じ。つまりrp2用のケース(私は三種類しか持ってないが)をそのまま流用できる。rp1とrp2はこれが微妙に違っていてプラスチックの孔をルーターでガリガリ削る必要があった。
イメージ 2
rp2時代に購入したケースに入れてみた。赤LEDはプラスチックを透けてわかるが、緑LEDはわかりにくい

 ケースは流用できる、と書いたが、起動時の電源、あるいはメモリアクセスを示すLEDの位置は変わっている。pi2以前はメモリーカードスロット面の左側にあったが、rp3では右側が光る。透明以外のケースだと見られなくなる可能性がある。実はこれらのLEDが見えないと結構精神的な負担になるもので、以前これに気付かずに購入した黒いプラスチックケースにわざわざピンバイスで孔を開けた経験がある。で以前LEDがあったところにpi3は何が載っているのか…不勉強にしてわかりません。なんか白い直方体があって小さなセメント抵抗みたいだけど、ICみたいに方向を示すドットが付いている。気になる人は自分でスケマ覗いて下さい。

 最初に戸惑ったのはSDカードソケット。いつものようにOSイメージを焼いた64GBのマイクロSDを差し込むと…あれ、バネで戻って来る気配が無い。取り出しのためにもう一度プッシュしても出てこない。不良品かと思ってよく見比べると、pi1,pi2よりソケットが少し小さくなっていて、戻ってこないのは仕様なのかも知れない。以前一度だけ、OS起動中に誤ってカードを押してしまい、イジェクトされて強制終了してしまうことがあった。ケースに入れていればカードの出っ張りはガードされるので、このような事故はあまり起きないけど、もしかしたら改良したのかも知れない。押し戻すバネの分、ソケットが小さくなっている。まあ、その後無事OS起動したからこれでいいや。
イメージ 1
左:rp1, 右rp2, 中rp3

 rp1,rp2はいずれもaptでアップデートなりアップグレードなりdist-アップグレードで更新してきたが、今回Raspbian Jssieを初めてイメージからインストールした。なんかLite版が出ていたが、迷わずフル版を落として焼いて起動。いきなりXが立ち上がる。

 これが気に食わない。Xが上がっても、最初に使うのは常にターミナルだから。

 raspi-configの機能は今ではGUI化されているけど(そしてそれこそがいきなりGUI画面にした理由だろう)、複数のロケールをインストールできるのかわからなかったので、これまで通りraspi-configを使って戻し、同時に各種設定を済ます。知らない内に項目増えてた。

 私は自分のホームフォルダが日本語化されるのが嫌なので、基本USのUTF-8ロケールで、セカンドにJPのUTF-8にしている。なのでibus-mozcを入れて、フォントはGUIからIPAの奴をチョイス。
 再起動してapt-getとrpi-updateで諸々アップデート。ワイヤレスLANとBluetooth、xrdpを入れてひとまず終了。

 ここまではテレビに繋いでやっていたのだが、PC用のフルHDモニタにHDMIを繋いで起動すると、画面が崩れて走査線がガタガタずれた色サンプル画面のようなものになる。えっと思ってキーボード叩いてみると元に戻る。でも何か動かすとまた崩れる。どうやら場所の都合でモバイルバッテリーを使ったのが原因らしい。ACアダプタにしたらちょっと安定。結構電気は食う様で、大容量のモバイルバッテリー(YSD-998って言う12vと9vと5vが出せる奴)を繋いだにもかかわらず、電圧降下のLEDは赤ランプ(外すと緑に戻る)になる。

イメージ 3
初代B+には最近このようなカードを挿して試してます