KVケーブル

これまでタブレットの入力機器を幾つか試してきたが、個人的には片手で持ちにくいタブレットであっても、ペン入力が合理的な気がする。文字の入力はフルサイズのキーボードをつなぐのが最も早く入力できるが、持ち運びの点でタブレットの利点をスポイルしてしまう。(はいはい「俺はHHK持ち歩いている」って人もいるだろう。私も持っている。)
だが、他のパソコンのそばで入力するのであればわざわざ直結のキーボードなんて使わずに、素直にリモートデスクトップを使うのが画面サイズ的にも合理的だと思う。最初はVNCを使っていたRaspberry Piも、今ではすっかりRemote Desktopにしてしまった。少々重いと噂はあるが、鉄壁のセキュリティとスタビリティには代えがたい。

それでもどうしてもウィンドウを重ねたくない(そんなニッチなこと考える奴いるかは別として)場合、下のようなソリューション(笑)がある。
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写真のメが荒いのはご勘弁

何社かから同様のケーブルは出ている。BaffaloのこのタイプはWindows間でしか使えないソフトウェアKV(Mなし)ケーブルである。USBの片側のコネクタがやや大きく、そこにどうも小規模のフラッシュを積んでいて、内部のソフトウェアをインストールしてWindows間をつなげるようだ。設定で大雑把にメインPCのモニタの上下左右のどこにサブを置くか指定するだけで、非常に簡単にキーボード・マウスを共有できる。マウスカーソルのあるところがキーボードの入力先である。リモートデスクトップと違い、ネットワーク環境が無くても使用可能で、性能に難はあるがクリップボードの共有(つまりPC間のコピペ)やファイルの転送も可能である。

以前ラックマウントサーバを運用していたころはかなり高価な機械的なKVMケーブル(つかハブ)を使っていたが、しょっちゅう接触不良を起こしていらいらしていた。個人的に持っていた2in1の切換ケーブルは接触は良かったが、デスクトップならまだしも、長いケーブルは重くてかさばるのでやはり持って歩くには難がある(そもそもその必要は無かったが)。この点、このUSBケーブルなら小銭入れ程度のスペースで運搬可能である。

難点は貴重なUSBの口を消費するので、タブレットの充電をしながら使うことができなくなる(Vivotabは一つしかないので)ことと、タブレットを見るために首を横に向けなければならないことである(正面には無論ホストのディスプレイがあるので)。実は後者が微妙に嫌かな。
あと、これまでの周辺機器同様、専用ドライバを要するものは、Windowsのバージョンアップによって使えなくなる可能性が懸念される。ドライバがどのような構成かわからないけど、もし64bit版の専用デバドラを作りこまなくてはならない場合、MS殿に幾らかの上納金が必要なので、メーカーとしても売れなくなったら終わり、って割り切って来るだろう。

もう一つの入力方法に、「声」がある。AndroidでGoogleさんの音声入力が結構まともに認識してくれて、それ以来Windowsでも音声認識がそこそこまともなことに気付いた。全ての操作がサポートされてはいないと思うが、音声認識自体は「可能」だ。まあ、人前で何を入力しているか言える人限定だが(笑)