EZCastトラブル解消 Wifi is abnormal please restart your device.

前回の続き、ペンの話を書こうと思ったが、ちょっと気になることがあり、中休みとしよう。

このところの記述は、最近、私が最もよく使用するデバイス、Windowsタブレットにまつわるものである。本体はかなり遅めに買ったアマゾン仕様のASUS Vivotab8、32bit Windwos Pro 8.1でOffice付き、性能と容量にそこそこ不満はあるものの、iPadやAndroidに比べればはるかに実用的なデバイスである。私の場合、仕事で使うPCが同64bit版だから当然である。急いで付け加えておくと、仕事のデータとは全くリンクしていない。いや、正確にはFirefoxのアドオン、ScrapBookで収集したWEBサイト(もちろん社外)のデータだけはDropbox経由でリンクしているが、まあ社内データの流出にはなっていないはずだ。

ここらで記述しているのはタブレットの周辺機器に関するものであり、その種類と数たるや一時のデスクトップを上回る。もう少しマニアックに言うと、一時期のPowerBook Duo230を彷彿とさせる。周辺機器を購入するコストも決して安くない。いや、PowerBookのそれよりは確かに安いが、本体価格比で同じくらいか。これは本来のタブレットの使い方(って何だ?)の域を外れて、半ばデスクトップ機として使ってしまうために要するものだろう。タブレットで最も多いOSは現在Androidだと思うが、当然それらを同様に使おうとすると同じようなデバイスを購入する羽目になる、と言うか、ここで取り上げているものは元々Android端末向けのもので、色目を使ったメーカーがWindowsでも使用できるようにしているから購入している。いや、何を言いたいかと言うと、ここで紹介するような機器は本体の使い方を誤っている可能性が高い、ってことだ。小で大を兼ねさせようと目論んだ挙句の失敗記である(人柱、とも言う)。あなたが真似しようとなにも構わないけれど、無駄な出費を招くことは確実である。

さて、当初私はこのタブレットを電子手帳として使うことを考えていたのだが、思ったほど使いやすくない。私的には電子手帳はPalmシリーズでピークだったようだ。電池が半月ももたないようでは紙のメモに敵わない。手帳を使うための儀式=充電に常に気を使うようでは思考を妨げる。Palmはシンプルであることを善としたが、サイバーワールドでは進化=巨大化(無論ソフトウェアの)であり、その流れに逆らいきれなかったようだ。誰かPalmをARMプロセッサに移植してくれないかな。

さて、小型で比較的高解像度のVivotab8であるが、やはり連続して文字列を読み書きするのはつらい。ではテレビに出そうと購入したのが題記、EZCastである。
EZCastはHDMI出力を備えた一種の無線リピーター、アクセスポイントで、WindowsやAndroid(iOSもか?)のデバイスを端末として一対一接続を前提に、そのデバイスの画面をテレビなどHDMI入力機器に映し出す、所謂WiDiとかmiraCastと呼ばれるネットワークディスプレイを実現するデバイスである。また、その機器と既存インターネットを無線経由でつなぐアクセスポイントにもなる(トポロジ的には無線LANが二口あるアクセスポイントだろうか)し、専用アプリで接続する本体内蔵の簡素なブラウザでWEBを見たり、手元のデバイス内のビデオデータを再生できたりする。が、単体ではユーザインターフェイスを持たないので何もできない珍妙なデバイスだ。テレビに表示されているパスワードを入れないと端末から接続もできない。
でも多分需要としては最初に記したWireless Display (WiDi)が先行しているだろう。スマホやタブレットに入っている映像データをテレビの大画面で観ることが簡単にできる。

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なぜにいきなり分解写真…右の針に見えるのは1.2mm幅のマイナスドライバである。

…と言うのは夢である。そう簡単ではなかった。いや、購入当初(一か月くらい前)のセットアップは確かにうまくいった。この商品、安い割に真面目にファームウェアと、アクセスのためのソフトウェアのアップデートが続いており、セットアップ直後に自動的にファームが上がったのには感動すら覚えた。しかし一週間ほど前につなごうとしたところ、最初のメニュー画面でWiDi(EZMirror)のボタンを押すと;

    Wifi is abnormal please restart your device.

なるエラーがテレビ画面に表示され、端末の画面のミラー表示ができなくなった。デバイス(EZCastも端末も)をリスタートしても再現するWifi接続不良のようである。

トラブルの原因を先に記すと「給電不足」だった。つまり私のチョンボ。それまでUSBハブ給電だったが、独立した5VのACアダプタから給電するとちゃんと認識した。

実はその接続時にまずファームが上がり、アプリもアップデートされた。なのでそれが原因なのかと二、三日ググったが、このエラーに対する解は無く、メーカーのBBSでも「手動でファームをアップデートしてみろ」とか「いや、やったけどダメだった」などの応対が続くだけで決定力に欠けていた。
メーカーサイトに手動でファームを上げる方法が写真付きで示してある。なんとケースを開いて中のLSIの19番ピンと20番ピンをショートさせて電源を入れ、書き換え可能なメモリデバイスとしてWindowsに認識させろ、と言うのだ。その後専用のソフトウェアでファームを書き込む。LSIはたぶん0.64mmピッチの表面実装。これをユーザーにやれ、っていうメーカーは少ないと思うが、まあやりましたよ。それが上の写真。その結果確かにファームは上がり、書き換えアプリもちゃんと終了した。けど動作は変わらず。

うーん、書き換えはうまくいってるのだからテレビに繋いでない状態ならちゃんと動いているかも、と思ったのがきっかけでした。EZCastはWifiのアンテナと給電ケーブルが二股ケーブルで統合されてUSB microBコネクタになっている(すごい使い方だ)。USBのデータ線としては使わないので本数的には足りる。しかし普通のUSB-microBケーブルだけを電源としてつなぐとWifiは感度不足で使えないだろう。そこまで考えてやっと給電がUSBハブになっていることに疑いを持った。そう、このハブには前回つながった時に無かったミニキーボード(前々回紹介したテレビ用(3))のドングルが刺さっている。ハブのアダプタを変えるのが憚られたので、テレビのUSB端子に繋いだところ、無事ミラーボタンを押しても通信が切れずに繋がりました。

ところで上記基板裏面の
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このスイッチはリセット系のものだと思うけど、どんな時に使うのか知っている人がいたら教えて下さい。それにしてもUSBソケットひどいね。

でもま、その後、ミラーボタンを押した後の制限時間(60秒)内にリモート端末のドライバ(プロジェクタと認識される)が読み込み切れずに幾つか隘路が残っているけど、少なくともノートPCでは画面ミラーができるようになったから取り敢えず問題解決かな。

今日の情報量はこれだけです。はい。