素人ボアアップは割りに合わない

 いやーバイクの話題は久しぶり。と言ってもあいも変わらず原付なんだけど。
 
 以前77ccの黄ナンバーに変わったのはいいのだけど、いかんせんキャブが小さい。燃費と環境性能に特化した草食系バイクで、期待したようなパワーは得られない。

 これを改善すべく、できる範囲でいろいろキャブを探していたのだが、マニホールドの長さと取り付け角の問題で合わない。いや通ならマニホールドくらいどこかから流用品を持ってくるんだろうが、エンジン降ろすつもりないし、フルカウルに穴を開けてチョークするつもりもない。
 で、つまるところは入手済みだった兄貴分のPHBG28を放り投げて、ポン付けお気軽フルコンパチ、国内在庫1個(ってのは多分ウソだけど)のMalossi 1612615、つまりデロルトPHBG21BSを購入した。純正のφ17に対してたった4mmのアドバンテージに大きな出費である。このキャブにはキャブヒータ用の回路が無い。デロルトも効果が無いと認めたのだろうか。
 
イメージ 1
右がRS125純正のPHBG28。マニホールドは適合する奴を入手したが、あまりに巨大で付かない。

 このキャブレターPHBG21BSの外観は純正とほぼ同じ大きさ。ちょっと違うのはチョーク引きの金具と、スロットルバルブであるアルミ円筒の大きさ。無論、開口部も広くなっている。ただ、疑わしいのは混合気の吐出側の径がほぼ同じってとこ。ここは引き込み速度が上がるから良いのだろうか。Malossiのインテークであるゴム管はかなり厚い。リードバルブなんて純正の方が大きいのだが…。
イメージ 2
左純正、右PHBG21BS。出てくるワイヤーや管の位置がかなり違う
 
 ポン付け、と言うくらいだから、ポンと付くはずなんだけど、素人はそれなりに苦労する。いや、国産バイク用のキットならこんな苦労は無いに違いない。第一、このキット、対応する車種が多過ぎる。部品数は少ないから、細かいものは勝手に揃えろ、って言うところだろう。まあ、安ければいいよ。
 
 ワイヤーがコンパチなのはインナーだけで、アウターの長さが足りない、ホース径が違う、抜けない、前は無かったところに管がある。で、ホース留めをホームセンターで探したり、工具買ったり多難である。
 このキャブキットにはインマニ付いてるんだけど、普通にキャブを取り付けるとエンジンの凸部(何かのポンプ)に当たる。微妙にずらせるが走行中の振動でモロ当たるだろう。そしてポン付けできるはずがエアクリーナーの口が届かない。まあキャブの水平性は若干犠牲になるが、インマニのゴムの口を少し回してキャブを斜め横に向けることで何とかぎりぎりのクリアランスを得た。(PHBG28ではこれでもクリアランスが取れなかった。)吸気側がゴム製で助かった。
 
イメージ 4
純正のインマニ。このオフセットがMalossiのキットには無い。さすがイタリアンジョブ?
 
 
イメージ 3
左純正、右PHBG21BS。。左の真上に向いている管、右の右上に出ている管が圧力チューブ口で、径が2mmも違う

 難儀なのは負圧式の燃料バルブ。圧力パルスの取り出し口は明確だが、径が太くなって入らない。エア圧を伝えるためにパイプが厚くて堅い。下手に力技を使うとクラックになるだろう。管径を変換するアダプタががベストだが、なかなかそんなものは売ってない。
 圧力パルスが得られなければこの手の弁は燃料を通さない。しかしパルスと言っても1000Hz~10000Hzともなればバルブの開度と考えた方がわかりやすいだろう。DCモータをPWM制御するのと似たようなものだ。
 しかしまあ、キャブは今ド・ノーマルなので、これからが本番だ。デロルトはスローとメインを同時にいじらなきゃいけないらしいから、今のままでうまく安定しなかったらたいへんらしい。
 
 作業に先立ち、バッテリをトリクル充電にかけていたのだが、何と1vくらいしかない。こりゃ、充電器が壊れたのか?これまでは順調だったのに。しょうがないので新品買い替えでまた出費。本来なら排気量アップに伴ってスターターの容量アップも行ないたいところだが、ジェネレータとバッテリ容量の問題もあるので、バッテリマウントに収まる程度の容量にアップするだけに留めた。圧縮比は同じでも、ピストンリングの全周が延びたので、スターターには負荷をかけてることになる。(本当はキックにして欲しい。)
 現在試験的にビニールチューブと口径アダプタ発注済み。本来はガソリンに強いエアチューブが良いと思うが、こんな細いのはなかなか無い。
 
 で、作業開始3週目(週末しか弄れないので)なんだけど未だ動かず。