二機目の青ナンバー

 先日、我が家の4stジャイロキャノピーをミニカー改造した。
 
 このジャイロ、家内専用。うちで最も稼働率の高いエンジンである。
 
 知っている人は知っているが、4stジャイロは2st時代とは異なり、ホイールとエンジンの間に輪っかのスペーサを噛まし、長いボルトで簡単にトレッドを広げる、なんてことはできなくなっている。ホイールの内側がドラムブレーキのドラムを兼ねている構造だからだ。ブレーキシューは本体側にあるから、スペーサの挿入でブレーキシューがドラムに届かなくなる。
 しかしノーマル輪距は495mmで、ミニカー規格は500mm。左右3mmのワッシャーを挟んで、強引に501mmで規格をクリアする商品も無かったわけではないが、左右ブレーキシューの3mmずつが使用できなくなってしまう。これは\1500と言う低価格を考慮しても、機械屋(?いつから)としては許せない。
 しかしここにきてようやく、ドラムを兼ねたホイールスペーサー(と言ってもミニカーバギー並みのアルミホイール程ある)と、そこにネジで留める鉄っちんホイール、そして薄めのタイヤがセットになった製品が出てきた。アマゾンで35000円前後。
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 改めて言うまでもないが、ミニカーは原付バイクより数百円税金が上がるのと引き換えに次の利点がある。
・最高速度60km/hまでOK
・二段階右折不要
・ノーヘルOK
 因みに、任意保険のファミリーバイク特約も有効である(会社によって違うかも)。
 まあ、スピード違反で捕まったときのことを考えると35000円の値段は許容範囲かな。原付で60km/hで捕まると即免停だよ。まあ、私が乗ったら60km/hも出ないかな。
 
 で、炎天下取り付けを行なったのだが、ジャイロキャノピーの整備はたいへんである。
 リアカバーを外すために十本程度の異なるサイズのボルトを外し、ジャッキアップして(この時倒れるので補助者が必要)スイングアームの下に当て物をし、車輪のボルトを緩める…って合うソケット持ってなかった...orz 手持ちは23mmの次が27mmで、必要なのはその間だ。私は工具はセットで買わない主義なのでこんなときに痛い。
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 近くのホームセンターに行くと何と24mmと26mmがある。KTCのそれは1個1000円前後。結局必要なのは24mmだったのだが、また来るのが嫌だったので両方買った。てっきり奇数刻みだと思ってた。因みに、自動車用の十字タイヤレンチでは4サイズとも合わない。
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 で、改めて後輪を浮かせ、車輪のボルトを緩める(無論その前に割りピンとボルトキャップは外している)。しかし、これではパーキングブレーキをしていてもボルトは外れない。ずるずるとデフギアの効果を思い知るだけである。再度当て物を外して着地状態で左右のボルトを「緩め」、改めて後輪を浮かす。(整備マニュアルには最初からそうしろと書いてあった。)
 簡単にはボルトは外れないので回転方向を確認して足でける。
 ドラムの装着までは簡単に行った。悩んだのは鉄っちんホイールをアルミスペーサに留めるネジ(片側6個もある)の締め付けトルクだ。センターは取り敢えず整備書に従ったが、アルミにスチールボルトは幾らでも締まっていく。キットには説明書なんて無い。
 以前、自転車で閉めすぎたボルトが、アルミのネジ穴の溝をごっそりさらった経験がある。それ以来、自分の手の感覚が信用できない。
 なのでちょっと弱気になって短いハンドルで手で締められる程度の力で締め、ほんの一回りその付近を回ってみた。
※後で気付いたが、ワッシャーとスプリングワッシャーを入れれば良かったかな。
 
 これで輪距530mm、一応規格はクリアーだ。
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 今回のキットは結構重く、左右合わせて13kgほどある。しかしドラムには複数のネジが切ってあり、例えば中華バギーの4本ボルトのホイールを装着することもできそう。ただ、幅が更に広くなるとリアフェンダーも交換になる。今の所はぎりぎりセーフ。まあ、輪距500は設計範囲でしょう。
 
 ここから下は奥さんの仕事。
 ナンバー外して市役所で一旦廃車、ミニカーとして再登録。(自賠責のシールはとっておく。)そのとき業者が発行してくれたキットの証明書(どこどこのサイズを何々にしてミニカー規格にしました、って奴に印を押したもの)も提出。上記のような写真を印刷して持っていったらそれも提出してくれ、と。
 今年の税金はなし(既に原付として払っていたので)。バイク屋で自賠責確認し、こちらも変更不要だったので、先ほどのシールを貼りなおす。
 
 一日走って、ボルトの緩みをチェック。しばらくこの確認は必要かと。
 ただ、この鋳物のアルミの強度は不確定なので、例えばこれまで大丈夫だった衝撃でも壊れる可能性はある。