勇気のでるデザイン2

Oct. 20th,2010
 
 勇気のでる製品
 
 15年振りに心トキメくエンジンを買った。
 えっ、ちょっと前にイタ車の原付買ったろうって?
 
 ちがーう。
 
 エンジンと言ってもグローエンジンである。そう、模型用。
 毎週立ち読みでチェックしているラジコン誌に、このブログで「勇気の出るデザイン」ってちょっとコメントした飛行機、BD-5の模型製作記事が載っていたので、まあ取り敢えずその雑誌を購入した。
 そうしたら、いつの間にかその模型飛行機のキットを買ってしまった…のも事実だが、その雑誌に1.6cc、業界でいうところの10クラス(0.1立方インチ)エンジンが紹介されていた。名称はFX-10S、製作販売は千葉のマイクロウイングスって会社。
 排気量だけならその1/10のCox010も所有しているが(それが15年前に買った奴だが、既にマイクロウイングスにより006サイズへ改造したものが売られていた)、こいつは4サイクルエンジンで、しかもスーパーチャージャー付きである。これまでの量産型模型エンジンで最小排気量は多分、その1.5倍、15クラスであった。過給器はなし。
 この小さなエンジンを気に入ったのは、内部構造の蠢動部なんかはちゃんとメタルやメッキ処理がしてあるってところ。
イメージ 2
シリンダのサイズは雑誌に載っていた親指くらい。
 
 
 これは買わねば、と思った。
 
 これを買わずして、エンジン模型を語るなかれ。
 これを買わずして、日本人は何を買うと言うのか。
 日本男子、総て買うべし。(数量限定だけど。)
 このエンジンを輸出させるべからず。(もう遅いだろう)
 
 驚くのはそのコストだ。19950円。プライベートビルダ(この製作者はプライベート、は卒業したようだが)によるプライスレス製品が多い中、4ストロークエンジンとしては、他の大手供給メーカーの製品なみの価格を実現している。ちなみに、約2万円と言う価格は、2ストロークなら70クラス、つまり11cc超サイズの価格である。製作者の意地を感じる値段である。購入の際はおそらく利ざやが大きいであろう、オプションパーツ(スピンナーやマウントやペラなんぞ)も買ってあげてください。
 
 問い合わせたら既に売り切れていて次のロット待ち。登録して一ヶ月弱待つと、メールでできたから注文する?って聞いてきたので即振込み。
 
 すぐ着きました。まだ回してないけど、機能美が素晴らしいです。はい。
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円筒形の部分が、一時チャージしたガスを溜めるタンクと思われる。
飛行機用なんでプッシュロッドは墜落してもダメージの少ない後ろ側なのかな。
 
 模型製作者としては、このエンジンを見ながらあれこれ想像するのが楽しみなのだ。
 4サイクルエンジンは、その低い排気音が魅力。
 どんな機体に似合うだろうか。
 いや、飛行機じゃなくて自動車の方がいいかな。
 13500rpmまでいけるのなら、ダクテッドファンでも…そりゃ4サイクルの意味ないか。
 とか。
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 しかしまあ、10クラスって過去にはパイロンレースの規格にもなっていたが、現在それを指定する組立キットは他のジャンルを含めても殆ど無い。
 自動車模型に積もうにも、最近のものは殆どがそのキット用に誂えた仕様のエンジンになっており、プッシュロッドとその駆動カム部分が膨らんだ4サイクルエンジンは、その交換も難しい。まあ、古いキットを探すか、スクラッチビルドするかである。どうせスピードレースには勝てないのだから、後者の方が理に叶うものができるだろう。スーパーチャージャーが付いていると言っても、動力損失の大きい4サイクルなので、味わいを楽しむジジくさい方向になる。でも、自動車に4サイクルエンジンって、とっても素敵な音がするんだ。
※説明書には、本エンジンは模型飛行機用なので他の用途には使うな、って書いてある。
 
 なんだかんだ言って海外の模型サイトを漁ってます。プロペラ機のパイロンレーサーなんて良いかな。どうせ腕は無いんだし。ゆっくり行こう。

 それよりだれか飛行場の土地、山を半分くらい譲ってくれませんか?
 
 …にしても、こんな製品(だけ)を作りたいものです。
 
(あ、私はこのマイクロウイングスって会社と利害関係はまったくありません。)