HTC Desire HD (Softbank 001HT)のroot取り手順(3)

 今回は、前回1.32に落としたROMを元に戻し、rootを取り直す作業です。勿論戻す際にS-OFFの状態でなくなればこれまでの努力は水の泡。

 その前に、1.32と言うROMについて。xdaのサイトで紹介されている多くのroot取得ツール群はversion 1.73以前のものが動作前提となっている。
 だから1.32は万能選手。このまま他のROMをインストールする際の起点としても良いROMのようだ。だから、元のソフトバンクに戻すより、このまま新しいROMに挑戦することを思案するのも悪くない。他のROMに行くならこの下の作業は不要です。

 復元には少々問題点がある。公開前にリークされたSoftbankのROMを使うからである。これは公開版と完全に同じか、と言えば疑問だし、著作権上、と言うより配布管理の観点からSoftbankにとっては甚だ遺憾な使われ方だろう。ただ、001HTの所有者であれば使って構わないだろう、と言うことでここに記載している。もし問題ある時は教えて下さい。転売とかロック解除サービスに使って金儲けちゃ駄目だよ。

 復元にはRUU(ROM Update Utility)と呼ばれるファイルセットが必要である。そのまま待っていてもソフトバンクからのアップデートは期待できないし、アップデート通知が来たとしても失敗するだろうから、能動的にインストールしなければならない。

(1) いつものUSBデバッグモード、スリープオフ、そしてもしあればFastBootオプションはオフにする。

(2) 001HT 2.3.3 のリークRUUをここから落とす。
長い名前のexeファイルが取れる。

(3) ここからちょっとトリッキーなことを行なう。まずexeを実行する。

(4) 自分で2.3.3にしてしまった人は前に一度見たことのあるOSアップデート画面が出る。ここで継続しちゃうとS-ONされてしまうらしい。
 その状態で、エクスプローラーの
 C:\Documents and Settings\あなたのID\Local Settings\Temp
 を見ると、中括弧{}で囲まれた長い名前のフォルダがある。多分、人によっては何個もある。
 そんな名前のあるフォルダの下に、また中括弧{}で囲まれた長い名前のフォルダがあり、その下にrom.zipなるファイルが見つかればそれを別の場所にコピペする。これを確実に見つける方法は、
 (a) アップデータの画面で「お読み下さいを参照」ボタンを押す。
 (b) Readme_Jap.docファイルがWordなりWordPadで開かれる。
 (c) 「ファイル」-「名前をつけて保存」で保存ダイアログを開く。
 (d) そこで保存先のディレクトリツリーを確認し、エクスプローラで開く。目指すrom.zipはそこにある。但し、アップデータ画面を閉じるとそれらのファイルは消えてしまう。また、このファイルは元の.exeを直接解凍しても出てこないので念のため。

※もし、このRUUをそのまま実行してS-OFF, root未取得の状態になるのなら、故障して修理に出すときこれを施せば問題ない?
 あ、いや、RUU動かないような故障なら駄目か。

(5) rom.zipをPD98IMG.zipに変名し、普段使っているmicroSDに保存する。goldcardでも可と思われるが未確認。
※このrom.zip内の全てが必要なのかわからないけど、取りあえず全部入りにした。ここはもっと比較検討する余地がある。他のアップデート用のzipの内容と同じファイル名だけで動く可能性が高い。この状態だと結構ファイル数がある。もしうまくいかなかったらこの辺りで弄ってみて、教えてください。

(6) 電話の電源を落とし、microSDを(5)のものに入れ替える。

(7) ボリュームの-ボタンを押しながら電源on。またまた細かい文字で起動したらボリュームの+を押す。アップデートが始まる。
 尚、起動時の先頭行にS-OFFと表示されているはず。それがS-ONだと解除に失敗している。

(8) 数分祈る。祈りはまず帽子を取り、膝で立ち、両手を組み合わせてやや頭を垂れて。

(9) 祈りが通じたら、2.3.3デフォルトの派手な画面が現れる。
 この状態ではS-OFFだが、rootは取れていない状態になっている。

(10) 再びUSBデバッグモード、スリープオフに。また、SDカード上のPD98IMG.zipを消す。

(11) GingerBreakとか、Visionary+などをインストールしてrootを取る。ここらの手順は他のサイト参照。S-OFFなので可能なはず。
 私はGingerBreakで試したが、途中で引っかかってしまった。でも一旦強制ダウンして再起動したらSuperuserのアイコンがアプリに加わっていた。(念のためもう一回GingerBreakを実行したら自動で再起動して、同じ状態に戻った。が、これは不要かと。)

 後はアプリなりデータなりを復元するだけだが、幾つか難点がある。ブートローダが、先のROMではエンジニアリング版にしていたつもりだったが(記憶が曖昧)、正規版に変わっている。また、BluetoothのMACが最初見えなかった。がリンクを試みたら見えるようになった。(使ってないから本当に動くのかわからない…)他にもあるかも知れない。この辺り、詳しい人がいたら教えて下さい。

 前回のAMT.exeでROMの状況をチェックしてみる。2.3.3の操作はできないが、チェックだけなら可能みたい。起動すれば現れる。今の私の状況はこの図の通り。これはVerify]Securityボタンを押したときの画面。
イメージ 1

 何となーく怪しい気もするが、少なくともSuperuserを使うアプリは問題なく動作している。Superuserアプリ?自体もマーケットでアップデート可能である。

 で、然るべきソフトウェアを入れればプレインストールソフトを消したり、アップデート版を統合したりできるようになる。私は当座、busybox導入、AdFreeインストール、Titanium Backupのフル機能化などを行なった。他のROMに入れ替える前にバックアップの強化は必須である。まあROM Managerで一括、てのが安い(タダ)そうだ。

 この一連の作業を振り返ってみると、(これまで人柱になって頂いた方々のおかげで)比較的簡単だと思った。また、あのツールやこのツールをダウンロードするのにどこぞにユーザ登録せねばならん、てのも聞いてはいたが、全くそんな必要は無かった。
 用心のため、全リソースがダウンロードできてから作業に取り掛かるのが良いだろう。なにせ古い機種なので、リンク切れが始まっている(特に国内)。

 あーあ、こんな記事書いてるから携帯電話のカテゴリが「趣味」の下にあるんだな。

 最後にもう一度、口を酸っぱくして言っておこう。これまでの記事で、あなたもしくはあなたの機械がいかなる故障、過大な料金請求、電話機能欠落、著作権侵害などで訴えられる、などに見舞われても、当方も含め誰も何の保証もしない。


 さーて、これからどこに行こうかな。