ポリマーコート

とある三連休の使い方

 たまの三連休、一日目は長崎県雲仙市にある温泉に出かけていった。
 ここにはよい温泉が集まっている。以前関東地方に住んでいた頃は、よく箱根や富士山麓の温泉に出かけていた。雲仙も山間部に開かれた温泉街だが、長崎市方面からの上り口に小浜市って場所がある。かのオバマ大統領にあやかって貧相な盛り上がりをみかけたが、熱海の温泉街よろしく海岸べりのさびれかけた温泉地で、熱海-小浜の対照は、箱根と雲仙の関係に似ている。
 雲仙にも寂れかけの哀愁は見られるものの、こちらのお湯は箱根なんぞ足下にも及ばない。大変ボロい風呂屋でも、100%かけ流しはザラであり、箱根のように芋の子を洗うような人出もなく、やや白味がかった湯をゆっくりと満喫できる。

 最近は高速道路が安くなったので、CO2をバリバリまきちらしながらその雲仙の温泉を一つずつ試してみようと考えている。ちと遠いので、日帰りは正直きついのだが、この時期、屋根をオープンにして、風力発電の丘(たった一機だけど)を下り、次に水平線に沈む夕陽を眺めて(ってもサングラスは要るけどね)海岸を走るのは、バイクと違う爽快感がある。この愛すべき軽自動車は、横に複座のオートバイと言えるだろう。しかもヘルメットも必要ない。乗り心地はお世辞にも良いとは言えないが。

 2日目は洗車である。このところあまりに暑くて久しく洗車をしていない。まあ、雨が降る休日も多かったからそれほど汚れが堆積したりはしていないのだが、ポリマーコートをする時期がとうに過ぎていたので、これからのダメージを抑えるためにもそろそろやるか、と意を決して、だが日差しのおさまった夕暮れ時を狙って洗車を始めた。

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この顔を眺めると心が安らぎます、の図

 洗車のやり方は十人十色とか。私の場合、だいたい次のような手順だ。手抜きー
1) ホースで水をぶっかける。シャワー状に放水するノズルを使っている。いきなり乾いた砂などでボディを傷つけないため。
2) バケツの水にどこでも売ってる洗車用中性洗剤を希釈し、スポンジにたっぷり含ませて車体の上で絞るようにして汚れを落とす。ガラス、ゴム、プラスチックなど気にせず洗うには一番安い中性洗剤が最適かと。
3) 一通り泡で車体を包んだら、ホイールも同様に洗う。ホイールは、ブレーキ粉とか付いているが、軽くこすって泡を付ける程度で、あとは洗剤が流れるに任せる。
4) 一応、ドアとか、トランクとかボンネットを開けた部分も洗う。
5) 再びホースで水をかけ、洗剤を洗い流す。
6) 固く絞ったタオルで、水分を拭き取る。
 濡れたボディを、いくら固く絞ったからと言っても濡れたタオルで拭き取ると、ある程度の細かいしずくは残る。この状態で次に進む。

 次は7) 洗車のメニュー選択である。
その1: そのまま終了ケース
その2: 簡易ワックスコース
その3: ポリマーコートコース

 その1の場合、残った細かいしずくは、ある程度拭き取る努力をする。乾くと水滴の跡が残るからだ。その場合でも完全に乾いた布で拭くことはない。まあ、このケースは既にかかっているポリマーによる輝きを取り戻すだけだから、楽なコースである。本来これで済むのがポリマーコーティングの良いところだ。

 その2の場合、使用するワックスはどこのブランドかも知らない、「ろう」を主成分とするコンパウンドを含まない液体ワックスである。練りワックスではカルナバろう、なんてのが有名だが、私が使ってきたのは、新車購入時に指定したポリマーコーティングのメンテナンス用に付属していたものだ。折角ポリマーコートしたのに、これを月一回使いなさい、って説明書にあってがっかりしたものだ。でもこの何の変哲もないワックスは確かにコート済みのボディを痛めないし、ちゃんと使えばボディをいわゆるてろてろのピカピカに輝かせることができた。無論、月に一回なんて守れるわけもなかったが。
 思うに、そんなシンプルな液体ワックスが、最も本来の輝きを引き出すのではないだろうか。ただ、その期間は短く、容易に落ちてしまうだけで。それでも下地がポリマーコートされているなら充分だ。
 液体ワックスのかけ方は、まずきれいなタオルを二枚、水で固く絞っておく。片方に少量ワックスを付けて左手に持つ。右手には何も付けないもう片方のタオルを。左でこすって右で拭き取る。少しずつ。しかし確実に。液体ワックスは水に馴染むのか、少々のボディの水滴やタオルの水分は関係ない。適当にワックスを付け足しながら、きれいな面で擦っては拭き、を繰り返す。これでワックス掛けはお終い。
 思い出した。液体ワックスの匂いは、昔小学校や中学校で年に一回くらいやってた床のワックス塗りの時と同じ匂いだ。

 その3の場合。実はポリマーコートがけには、事前にコンパウンド磨きをやるか、そのままコートするかの選択がある。コンパウンドはより輝きを増せるかも知れないが、表面の層を剥離するので、これまで一度しかやったことは無い。結構細かめの、下地作り専用液体コンパウンドを使うのだが、今回はパス。
 元々、新車購入時のオプションでポリマーコートを依頼したので、ポリマーコーティングは業者に頼む物、と思っていた。が、ワックス製品の棚を見るとちゃんと自分でやるコーティング剤がある。何年も耐性があるものは無いが、七ヶ月、ってのが最高で、それがこれまで使ってきたのは(と言うのも一本買うと五年もってしまった)ウィルソンポリマーコートだ。今も販売中の製品で、五年前は幾らで買ったか忘れたが、今検索すると定価\1880とある。しかしこれは別物のようだ。私が買ったのは塗布用のスポンジ二本、仕上げ用のミトンが一つ付いてきた。ま、説明書通りに使ったけど、結構手間がかかる。
 まず、ボディの水分を拭き取って、とにかく容器を振って振って振りまくる。攪拌用のビー玉が入っているようで、カラカラと音がしても振りまくる。さらさらの白濁した溶液をスポンジにとって薄くボディに塗りこむ。ゴムやガラス面には不可。プラスチックは塗装がしてあるから良さそうだった。
 そして乾燥。まあ、数時間で済むけど、だいたい夕方から洗車を始めるので、翌朝まで待つ。そして拭き取り。これはきれいな乾いた、そして柔らかいタオルで擦るしかない。どんなに薄く塗りこんでも、白く乾いたポリマー剤が析出してくる。これはろうそくのろうみたいなもので、布で擦ればとれる。まあ、何となく、表面に樹脂膜が形成されたのねーと言う気にはなる。そして付属のミトンを使う。
 業者のコーティングではこれは電動工具にネルだか何だかの布を取り付けてボディ面を磨くのだが、そこは家庭用なので、このミトンで磨く。まあ、そんなに神経質にならなくても輝くことは輝くので適当で良い。

 効き目七ヶ月、と謳っていたが、正直よくわからない。一年くらいやらなかった時期もある。だから五年ももったのかな。ある時いきなりコートが剥がれて…なんてことは無いので耐久性は謎だ。

 で、今回その五年目にして、コーティング剤が切れたので、新しい物を物色していた。
 今はシリコンスプレーに代表される吹きつけて拭き取れば終わる、ってものが手軽で多いようだ。まあ、それ以前にBlissなんてのがガラスコート剤と言って評判で、私も別の用途に購入したりした。よく考えればガラスコートとシリコンコートって同じものだろう?でもま、一応自動車用、と言う点にこだわって新たに買い求めた。リンレイの「超艶クリアコート」って奴。それをこの日初めて試した。「艶」を「超え」たら「荒れ」るんじゃ?って商品名に突っ込むのは止めとこう。耐性はやはり七ヶ月と謳ってる。ま、長い方が楽だからそれを選んだんだがね。200mlで千円ちょい。ポンプ式のノズルを指先で押し込んで、付属タオルに四五回吹きつけて、ボディを擦ることを繰り返す。それだけだ。
 一回のスプレーもほんの少しで、多分こいつも五年くらいもつだろう。

 その輝き具合を写真で見るのはアホらしいと思うが、まあ、文字ばっかりのブログもつまらないので撮ってみた。以下の写真はサイズとカット以外の編集をしていない。(カーポートの下なので、少々日差しが悪い。)正直、かける以前と差が明確かと言われるとよくわからない。確かに艶はあるし、手触りも滑らかだ。手触りの滑らかさだけなら、拭き取り式の以前の物よりましかも知れない(当然だが)。
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七年落ちでも空は写るの図
 
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ええ、初期型。リアはクリアレンズではありません、の図

 まあ、私の車は軽自動車なので施行時間も短く、洗剤や溶液の量も少なくて済む。これで向こう半年間の、所謂ワックスがけが不要になるならお気楽だ。
 
 さて、この次の工程は
8) 窓、ミラーの磨き
 でも今回は疲れたのでパス。本当は水はじき剤を塗ってしばらくして固く絞ったタオルでふき取る。私の場合は「ガラコ」ってのが好みだが、この手の商品の中には水との親和性を増して、ぬれると層状に水を吸着するものと、昔ながらの水滴にして弾き落とすタイプの二種類がある。ガラコは後者。

9) ゴム、皮革部分の給脂。ゴム部品には556で有名なクレのラバープロテクタントをティッシュや布に吹きつけてゴム部分をちょっと湿らすくらい。シートやハンドルなどの皮革部分は…商品名は忘れたが泡状になるクリーナー兼ワックス剤を布にとって拭くだけ。でもこれらの処理はやはり疲れていたので今回はパスしました。

10) 車内のそうじ
 うーん、やらないねぇ。

 あと、まあ、折に触れてボンネットを開け、異常が無いかチェックしている。この車は初期型の悲しさでエンジンカバーと一部の配管が接触し、そこから菅に傷がつく。現在では改善されている模様。そんなところとか、エアインテークを所謂きのこ型のものに交換しているので、エアクリーナーの汚れ具合をチェックして交換時期を確認。もう換えないといけない時期なんだけど、バンパーカバーをはずさにゃならんので、うー面倒だ。もうちょっと様子見~。


 で、3日目の今日は映画を見ながらこれを書いている。