さみしいおさかな
…タイトルはパクリだよ。
最近、深海魚リュウグウノツカイが相次いで日本近海に打ち上げられていると言う
「深海魚」って寂しいとは感じないのだろうか
ちょっと彼らの気分になってみる。
宇宙のような遠い世界
深い水の底に何を想っているのだろう
閉じることのない瞳
精一杯に自己表現をするための銀色の巨躯
それは壮大なメロディを奏でるのか、
はたまた一筋の光に文字通りの命をかけて踊るのか
虹をまき散らしながら
全身で仲間の音に聴き入り
細い閃光に目を凝らしている
重くて暗い水の中
彼ら同士の邂逅は彗星のまたたきにも似て
だから彼らは騙される
雲の切れ間の太陽に
彼らは太陽を追って昇って行く
それは命懸けの飛翔
どんどんからだは大きくなっていく
エラは熱をもち
過呼吸でも息切れは絶えない
眼球が飛び出してくる
海水の腐臭が自分の体臭に変わるころ
ようやくその正体を知る
氷のような寒さから解放されたのに
氷のような絶望感
ああそこで、
そこで私は居室に逃げ帰ってしまった。
最近、深海魚リュウグウノツカイが相次いで日本近海に打ち上げられていると言う
「深海魚」って寂しいとは感じないのだろうか
ちょっと彼らの気分になってみる。
宇宙のような遠い世界
深い水の底に何を想っているのだろう
閉じることのない瞳
精一杯に自己表現をするための銀色の巨躯
それは壮大なメロディを奏でるのか、
はたまた一筋の光に文字通りの命をかけて踊るのか
虹をまき散らしながら
全身で仲間の音に聴き入り
細い閃光に目を凝らしている
重くて暗い水の中
彼ら同士の邂逅は彗星のまたたきにも似て
だから彼らは騙される
雲の切れ間の太陽に
彼らは太陽を追って昇って行く
それは命懸けの飛翔
どんどんからだは大きくなっていく
エラは熱をもち
過呼吸でも息切れは絶えない
眼球が飛び出してくる
海水の腐臭が自分の体臭に変わるころ
ようやくその正体を知る
氷のような寒さから解放されたのに
氷のような絶望感
ああそこで、
そこで私は居室に逃げ帰ってしまった。