自転車メンテナンス(1)

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05/10/2009 自転車メンテナンス…あるいは楽しい浪費の時間(1)

 今回は…長くなる(たぶん)ので(1)とした。
 私の大きな興味ごとの一つは自転車である。別に鮮やかなトレーナーを着て、ヘルメットにサングラスでバリバリに走るわけではないが、古いクロモリのロードレーサーと、それより新しいが、もうそろそろ10年選手のクロスカントリ用フルサスバイクを所有している(いわゆるマウンテンバイク)。いつも乗っているのは後者のマウンテンバイクで、今は通勤の足である。よくあるDesigned in USA, made in Taiwanのスペシャライズド製 RockHopper FSR Pro XC なる車体なのだが、最近異変に気づいた。なんとフロントのチェーンリングが反っている。以前から変速時にチェーンがまれにジャムっていたのだが、よくよく見ると一部アウターとミドルのリングの間が開き、そこに変速中のチェーンがまれに落ち込んで絡まっていたようだ。確かにここ一年、無理な荷重(私の体重)をかけて、死にそうになりながら頑張って登坂していたのだが、こんな症状は初めて。使われている部品にはSpecializedのロゴが入り、実際作っているのがどこかまではわからない。

 それに気づいたのがGW前で、しばらくプライヤで修正しながら乗っていたがリングの波打ちは力がかかったときほど悪化し、やはり交換することにした。

 最初はリング二枚を交換すれば良いだろうとネットで探して見たところ、どうやらPCDが特殊なようで合うリングが見つからない。しかも他の幾つかのリングの値段を見たところ、ちょっといい奴になると一枚五千円くらいする。二枚で一万円とすれば、下位レベルのチェーンホイールとクランクがセットで買える。んーとちょっと悩んで丸ごと交換する事に。

 しかし、その「下位レベル」と並んでいる「中の下位レベル」が、実売価格で一万円を切っている。それに私のバイクのフロントディレイラーのグレードとマッチする(本体はそう低いグレードじゃないはずなんだけど)。で、当然のように選択。それを取り付ける工具(アダプタ)が+1100円くらい。それでも欲しい用品はたくさんあったのだが、ひとまずそれで注文。
 んが、肝心のクランクセットがメーカーにも品切れでキャンセルされてきた。それでは意味が無い。「全部キャンセルしますか?」ってそうもいかん。じゃあ更にその上…予算30%オーバー。が、(残念な事に)よく探すと同じグレードの型番違いでチェーンホイールにガードの付いたものがある(+350円くらい)。ひょっとするとこいつはあるんじゃないか。で、問い合わせ。OK。んでは、注文…って気づいたらスポークのテンションメーターとロード用のタイヤ二本を追加してしまっていた。いやー送料同じなら一緒に、と思ったんだ…予算150%オーバー。

 それでGWに入ってしまって届いたのが休み明け(お店も発送業務休んでいたからね)。でようやく今日取り付けになった。

 まずは掃除である。
 以前同じ店で購入した"BARBIERI"(バルビエリ)ってイタリアの会社のチェーンクリーニングキットを取り出す(写真の青い透明の奴)。まあ、自転車好きなら一度は使ってみたい器具じゃないかな。確かに「あまり」手を汚さずにチェーンのリンクの内側も「ほどほど」に洗浄できる。しかしバルビエリのこの製品はチェーンの側面の汚れに弱い。ブラシはチェーンの側面にも一応届いているのだが、ピカピカにするには数回洗浄液を取り替える必要がある。付属のクリーナーのボトルが空になってしまった。
 この手の器具は数社から発売されていて、ParkTool(アメリカの会社)のCM-5って器具が側面も綺麗になる、って誰かのブログで読んだ。
 ただ、どれもチェーンを外して洗油に漬けるほどの効果はない(以前これやってチェーンを錆させたけど)。因みに、クリーニングキットの価格で新品のチェーンが買える。

 クランクとBBはシマノの工具で難なく抜けた。BBを外すなんて滅多にない。外した部品と穴に古ーい556を取り出してこれでもかっ、ってくらいに吹き付け、汚れをグリスごと除去し、拭き上げる。BBのネジ山は異常なし。その後シマノの一番高いグリスを延ばす。

 さて、そこから組み付けなのだが、悩んだのはスペーサー。このバイクのBBの幅は最も狭いもので、付属のスペーサーの装着が必要なのだが、左右にどの幅オフセットさせれば良いのかちょっと見わからない。しょうがないので取り敢えず組み付けて様子を見る。
→翌日ノギスで測って組み直しを行ったのだが、何回か付け外しを行った際に一部クランクを取り付けるヘキサボルトの頭を舐めてしまった。トルクレンチで指定された力で締めるのだが、結構大きな力で、ヘキサレンチでトルク管理させるのはやめて欲しいです。>>シマノさん。

 組みあがったら先の洗浄キットに含まれるルーブをチェーンに塗る。これがなかなか良さげなオイルなのである。適度なトロみ(この場合「み」と言うのは味なのだろうか…勿論違うけど)があって、でもチェーンの蠢動部に染み込むくらいの流動性はあるようだ。多めに塗ってしばらく放置。クランクさせて軽くウェスで拭う。

 まだディレイラーの調整は残っているが、ギア数も変わっていないし、基本的には無調整でOK(…なはずだけど、結局スペーサの左右入れ替えで翌日までかかった)。5ミリくらいの差だけど違うと分かると気になるし。

 結局掃除とこれだけで半日つぶしました。はい、これでは自転車屋にはなれません。

 収支報告
・シマノディオーレ FC-M532G 1059g (クランク、チェーンリング、BB軸受け)
・スペシャライズド 純正品? 1107g (同上)
重量差分 -48g
金額   \9208 (工具含まず)
 重量的に見ればわずかなものだろうけど、ロードレーサの世界からすれば価格対軽量化効果は素晴らしいのです。これは。